芭蕉布のこと

今から35年前、大学卒業後に就いた仕事を辞め、二十代の店主高橋は、
まだ復帰前の沖縄を、放浪していました。
旅も4ヵ月目に入った7月、村の公民館に泊まろうとしていた彼を
自宅に呼んでくれた親切な男性宅の隣家が、平良敏子さんのご自宅でした。
滞在するうち交流ができ、村を離れる日が近づいた頃、どこのだれとも知らない
工芸の好きな若者に、平良さんはご自身の織った芭蕉布を一反くださったのでした。
長い間、店主が大切にしていた平良さんの芭蕉布は、とても美しい光沢と、
柔らかな透明感、繊維の力強さを感じさせる張りがありました。
その芭蕉布が望月さんの手により、また新しい生命を宿したように思えます。
夜、一人静かに向き合っていたい。そんな作品です

03. 9月 2005 by STAFF
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