佃真吾の木工
2021.7.37〜8.8
佃さん在廊日 7/31 8/1
8/4(水)定休
11:00〜18:00
佃さんの話では、普段の仕事は使ってもらうことを念頭に置いて作っているが、今回は自発的に作ったものを送ってくれたという。コロナ禍で、ギャラリーを通してオンラインでの注文が多くなり、仕事に追われるようになった。それで余計に、自分から作りたいものを作るというところに戻ったということか。ただし、使いやすいものではないので、そんな生意気なつもりではないが、「使ってみますか?」とお客様が問われるような、堂々としたものを作っていきたいという。
以下、作品の説明をしてもらった。
三段重ねのお重の外側は杉の木のこぶみたいな所で作った。華やかな模様が好きなので使ってみた。
中は1,000年の埋もれ木の神代杉。底板は寄木にして縮んでも隙間ができにくくした。そして台は黒柿の黒い処だけを使用。
各々の段が独立しているので、食べ物に限らずとっておきの何かを見せるために並べても使える。想像してみてほしい。
蓋付きの刳りものの栗には漆をかけていない。色が肌色からくすんだ褐色へとタンニンで良い感じに変わっていく。
楕円のお盆は、いつもは底を盛り上げてふくらませているが、抉った線を出してみたかった。
多角盆は30㎝位ある。欅で作り漆を塗っている。
ツタの茶入れは、ツタの種類の中で固いしまった方を使っている。直径10㎝。蓋は小口の輪切り、花火みたいな金線が特徴で模様がおもしろい。
「木は動く。漆を塗ってからでも動く」という。佃さんは木を知りつくし、使う人の身になってどこまでもまじめに仕事をする人である。
指物など他にも様々引き出しがあるので、常に広げて良い意味でお客様を裏切って行きたいと意欲的である。
どんなものが来るか、他のものにも興味が湧いている。