佃真吾の木工
2025
8月2日(土)ー8月11日(月祝)
11:00ー18:00
6日(水)定休
作家在廊日 2日(土)





佃さんの仕事は、新しく進んでいくセンスの良い仕事と、日本人が忘れない思い起こす仕事への愛着とを、大事に思って行っているように僕には思える。そして、ハッとさせられる分野も垣間見られる。
その素材の選び方も根本的なところで、大きな課題になってきているのではないだろうか。表紙の木の塊のように見える容器、何を感じさせるか、おもしろい。何かを入れておくのですね。僕には、鍵かお金かをいれるしかなく、無理っぽいところがある。こういうものに挑戦するのが佃君の大らかさですね。
曲線のある四角い盆は、何年か前のとは変わってきて、素材のおもしろさが出てきている。楕円のお皿は、木地の良さが変化に富んでいて、会場で見て頂かないとわからない、何ともいいがたい良さがある。椀は、この方の現状を伝えているし、台子なぞは台を支える部分の技術がすごく出ていて、迫力を感じさせる。物をじっくり見せる力をもってきたのですね。滋賀に移られて、より充実した仕事場を得てより良くなっていくのでしょう。
2025年7月14日 髙橋台一
photo/hiroshi yahata