村木雄児のうつわ
2015年2月7日/ 土 – 2月15日/ 日
OPEN 11:00 – 18:00
作家在廊日 7日 会期中無休
久しぶりの、村木雄児さんの個展である。
僕は村木さんの茶碗が好きである。
あるときは、その茶碗にだいぶはまって、そのためにある土を求め
て掘り出し、思い切り仕事をして下さったことを思い出す。
今回は〈良い仕事〉ということで、彼独特の片口が届いた。なかな
か見かけることのないもの。とても良いものでした。ひたひたと自
分に向ってすいよせられるようです。写真を撮ってもらってみても、
そう感じるのではないですか。そんなことを一言書くためだけにい
る由ではないのについ出てしまいます。
箱根の菜の花の茶房でお出しする抹茶碗として、村木さんの茶碗を
10年以上使いつづけていたんです。するとどうでしょう。李朝茶碗
のようになってしまったものがいくつか出てきてしまったのです。
自分のお茶会によく使っていました。
450年も経ったかと、うたがってしまうようなものになりビックリ
しました。
人がつかい、つかいこんでいくと大変なものになっていく。
やっぱり良いものしかそこまでいかないのです。変わらないものも
あるんですが、おもしろいですね。こわいものでもあります。
2015年1月吉日。 菜の花店主 髙橋台一
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2015年企画展のご案内
あけましておめでとうございます。
温暖な小田原では珍しく、元旦の雪で始まった2015年の未年、どんな一年になるのでしょうか。
小田原で、箱根で、藤沢で、皆さまのお越しをお待ちしております。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
辻和美展
2014年12月6日.土 – 12月14日.日
12月10日.水 定休
作家在廊日 6日、7日
10月21日に辻さんと神楽坂で会った。
新たにできあがった隈研吾さんの創る倉庫のギャラリーカフェで。
中々ほっとさせる空間で話ができた。
辻さんが作るガラスの世界は、変化に富み、おもしろい色合いを
もって立っている。
透明なガラスが白いカミの上では、すごい世界をかもしだす。
青い色でも、自分の感覚に視点をおいていないと、すーっと
引っ張られて、いったままになってしまう。
いい感覚だけが残ってしまう。のほほんとしてしまう。
それはそれでいいのですが。
だけど現実は手でそのガラスコップをとり、口にはこび
満たさなければならない。
この人のものでなければならないコップ。
色や形を通りぬけて、ずっと奥から伝わってくる核のようなもの。
それがこの人のガラスにはあるのです。
今回は、青と白とグレーと透明のグラスがならびます。
2014年11月吉日 菜の花店主 たかはしたいいち
内田鋼一展
UCHIDA KOUICHI EXHIBITION
2014年10月25日.土 – 11月2日.日
10月29日.水 定休
作家在廊日 25日、26日
・10月25日 17:00より 内田鋼一「茶碗の話」
お申し込みは 0465–24–7020(うつわ 菜の花)
内田鋼一さんから茶碗がとどいた。
朽木の穴窯でつくられたものにちがいない。
口もとのくつろぎ方が悪くない。
こげ茶色の力強いできである。
いままでにない色あいである。
ひとつだけポツンとやってきたが、なかなか良いものに変わってきている。
どうも日本人だけが思いつきよくなおし、ふさわしくなおすようだ。
見た目だけでなく、気持ちが入ってくるんだ。
誰にもじゃまされず、さわやかになるのだ。
一碗のかけらから、それは時の流れではなく、
一瞬にしてことがなされるのである。
今日、10月9日の夜、やっと鋼一さんと話ができた。
これから朽木でつくったものが焼かれると聞いた。
つぼや食器、酒器が焼かれ花入れが届くと言う。
そこで今回は、お茶、茶碗の話でも聞きたいと思った。
皆さんどうだろう。
うつわ 菜の花 店主・髙橋台一
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お知らせ
10/11から始まる、伊藤まさこさんの企画展は、会場が箱根菜の花展示室に変更になりました。
「伊藤まさこのおやつの時間」まさこさんが食べたいおやつと使いたいうつわや道具が並びます。
安土忠久・草多・天平 三人展
2014年8月30日.土 – 9月7日.日
OPEN 11:00 ー 18:00 定休日 9月3日(水)
◎8月30日 安土草多さんが在廊されます。
安土忠久さんとその息子、草多くん、天平くんとの初の三人展である。
私が最初に高山の工房を訪ねた30年前、彼らはまだ小学生だった。
それぞれの道を歩み、今、親父を追うようにガラス作家として立っている。
父親と息子が、長い時間語り合うことは、あまりないものだと思うが、
父親の仕事を見て育った彼らが、またその仕事を選んだということが、
安土さんが背中で語ってきたことへの、彼らからの答えのようで嬉しい。
安土さんは昨春、病をえて、一年間の治療をされた。
心ならずも訪れた長い休養の間、本を読み、手紙を書き、じっくりとした時間を過ごされたようだ。息子たちにとっても、自分の足で立つことを、今まで以上に意識することとなったに違いない。
今はまた、新たな工房づくりにとりかかり、再始動へと向かっている安土さん。
「夏カンゼリーおいしかった。元気にやってます。御安心下さい。」
と、元気な文字でメッセージが届いた。
子であり父として、作家同士として、どのような三人展をみせてくれるのか、たのしみです。
2014年8月16日 店主 たかはしたいいち
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