佃眞吾の木工

2019 年 9 月21日. 土― 9月29日. 日
作家在廊日 21日 OPEN 1 1: 00 ―18 : 00 定休日 25日

佃さんは52才だそうで、「50にして天命を知るという年になった。」と言われる。「私がやるべき事、人生後半何を作って行くか、考えるようになった。」と。彼は木工をやろうとした20代始め、店舗の什器専門の現場で、5年間下積みをした。
それから、もっとちゃんと木工をしたいと弟子入りし直した。その時「何年位やらないといけないか」と聞いたら10年位と言われたので、10年ひととおりやってから独立した。昼勤めながら、夜も1時2時まで別の木工所の仕事もしていたという。そういう時間が、今の佃さんを作ったと思う。特に指物師の技術を習得したのは、大きなことだと思う。今回のDMの作品は、写真撮りギリギリになって届いた。単純ではあるが繊細で、器ではあるが彫刻的である。シンメトリーではないので作るのは面倒だけれど、やってみたかった仕事だと言う。それは私に今までにない印象を与えてくれた。形といい色といい、栗の木の良さが存分に発揮されている。良く生み出したと思う。彼の人生後半の新しい世界が始まろうとしています。

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06. 9月 2019 by STAFF
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二見光宇馬の仏さま。

2019年 9月7日.土―9月16日.月祝
作家全日在廊 定休日 11日 OPEN 11:00―18:00

二見光宇馬さんは、京都の御所の近くと、実家の熱海で仏様をつくっています。
土は福岡と日田の間、朝倉市、秋葉山近くでいただいています。
今回は、電気窯で焼くだけでなく、地元熱海の太鼓コロガシの山の中や、栃木の日光市、堂室山など、ご縁のあった方の山の中に入って野焼きをしています。穴を掘って、その辺に落ちている木を集めて焼いたり、炭を使って焼いたりしています。
山の中に入ることは大変なことなのでしょうが、山に入ることで彼と仏様が、より向き合うことになったのでしょう。今回の仏様を見て、祈りたくなるような気持ちにさせられました。
また、時代を超えたものも感じさせられました。
彼の理想は、山の中に入って、その山の土で仏様をつくり、その山の薪でそこで焼くことだそうです。山の神様の近くで仕事をしたいと言います。
彼のめざすところが、見えようとして来ていると思います。
2019.8.10 髙橋台一

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05. 9月 2019 by STAFF
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三人三様の世界 神林學 安土忠久 内田鋼一

三人三様の世界 神林學 安土忠久 内田鋼一
2019 年 8 月24日. 土― 9月1日. 日
作家在廊日 24日 OPEN 1 1: 00 ―18 : 00 定休日 28日

神林學さんは彫刻家。本人の作品展示はもちろん、
菜の花駅前店の展示、うつわ菜の花の展示も35 年以上担って来てくれています。
安土忠久さんとは35 年前、松本の「ちきりや」で初めて安土さんのガラスのコップを見つけて、
気に入って以来のつきあいです。
神林さんの彫刻展を見た時、「欲しい」と言って持って帰ってしまった人です。
内田鋼一さんは、豪快な陶芸家だと角有伊さんから聞いて出逢いました。
毎年何らかの作品を挑んで作られて来た方で、飽きることのない人。ケンカをしてはいけない人です。
こんな三人が今回は一人ずつ、自分の世界でやることになりました。
人間の顔、動物がテーマです。三人三様の世界。お楽しみに。
どれもこの機会でなければ、見ることのできない作品です。

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11. 8月 2019 by STAFF
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辻村史朗、小川待子、川瀬忍

2019年 8月3日. 土― 8月12日.月祝
定休日 7日 OPEN 11:00 ― 18:00

会期中不定期にて店主高橋がお茶のおもてなしを致します。

蓬莱さんから、辻村史朗、小川待子、川瀬忍と、作品が届いた。
写真に撮り、皆様にお見せしたいと思った。辻村さんの器には、思
いが深く、僕はなかなかやれないでいましたが、ここがきっかけの
ように感じました。なかでも壺に、僕はいたく感動した。横に曲がっ
たゆがんだ壺が、ドーンと心に入ってくる。良く使われたもの、使
われずにしまわれていたもの。これから使って生かすのは、貴方か
もしれません。
小川さんの作品は、ここまで使ったんですね。というものもあり、
たのしい。現代オブジェが、花器としてこんなに使われ続けたこと
は無いのでは?と思わせる。そういう魅力が、小川さんのオブジェ
にはあるのですね。べんがらが塗られた二重の器は、吸い込まれる
力が宿っていて、心静かに眺めたい。
また、川瀬忍さんの作品には、青磁のすばらしさがあらわれ出てい
て見ごたえがあります。
どれもこの機会でなければ、見ることのできない作品です。

2 0 1 9 . 7 . 2 0 髙橋台一

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23. 7月 2019 by STAFF
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mon Sakata

2019年7月20日.土―7月28日.日
作家在廊日 20日(土)
OPEN11:00ー18:00 定休日24日(水)

mon Sakataの名品、30天竺Tシャツは、うつわ菜の花スタッフ達のユニフォームと言って良いほど、いつも誰かが着ています。朝起きて、袖を通すとシャキッとして、今日一日頑張れる。そんな身近な存在です。二年に一度、展示会案内の撮影用の服が届く時はいつもドキドキ。「今回は、一点でゆきましょう!」と、坂田さんから送られてきたワンピースは、自在に踊る模様と、裾の広がりに、わくわくします。デザインの素は、ミシンの試し縫いとのこと。手を通したらどこへでも行けそうな気持ちにさせてくれます。夏を楽しく、軽やかに過ごす服を探しに、みなさまぜひお越しください。Men’sもたくさん届きます。

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03. 7月 2019 by STAFF
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高瀬省三展 彫刻

2019年7月6日.土―7月14日.日
定休日10日 OPEN 11:00 ―18:00
6日(土)高瀬省三氏の奥さま 久子さんが在廊されます。
高瀬省三さんとは、大磯の「桃の家」で引き合わせてもらった。桃の家は、料理のさわやかな店だった。そこで何度か一緒に食事をした。高瀬さんは、夕方になるとフルートを吹くような、静かな1人の時間をもつ面と、友達と賑やかに過ごす面があったそうだ。日本画家として活躍していたが、60歳を前に末期ガンの宣告を受けた。

「都心から大磯に移り住んで十年、浜辺の散歩が日課になった。
あるとき、大型台風で、大量の流木が浜に打ち上げられた。
ごく自然に、拾って、デッサンし、造形を試みるようになっていた。
流木を手にしたとき、作りたいものが見えてくるのが面白かった。」
「風の化石」あとがきより

命の限りを見つめ、濃密な時間を過ごした最晩年に作られた彫刻25点。それを収めた作品集が、筑摩書房から出版されたその年、高瀬さんは亡くなった。彼の住んだその家を借りることにしていたので、何回も通って、流木をあつかった彼のアトリエもすごく気に入っていた。それから10年後に、平塚市美術館で回顧展が開催され、その後、その作品の全てを菜の花が引き受けることになったのだった。茨木のり子さんの詩集のうち3冊の表紙絵を描いていた。その時の写真を担当した坂本真典さんが、高瀬さんの流木の作品に魅かれて、「風の化石」が生まれた。その縁で高瀬さんの作品集「風の化石」には、茨木さんの序文が寄せられている。

円空は、かつて、雑木のなかから佛像を彫り出した。
木っ葉佛など、今思い出してもなつかしい。
高瀬省三さんは、大磯の浜に打ちあげられた
流木を拾ってきて、少々の手を加えることによって、
ふしぎに聖なる造型を果している。
作品を見ていると、焚火にもされず、
新たに息を吹きこまれ、命の最後の所を得た、
流木たちのよろこびと安堵のおもいが、
ひしひしと伝わってくる。
茨木のり子「風の化石」序文より

ぜひ、作品を見に来て味わってください。
そして、うつわ菜の花の協力で再出版された「風の化石」 が、
300冊ほどあります。お手元に置いて下さい。
2 0 1 9 . 6 . 2 5 髙橋台一

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25. 6月 2019 by STAFF
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井上有一の書

2019年6月8日.土― 6月16日.日
定休日 12日
OPEN 11:00―18:00
● 会場は、うつわ・菜の花に変更になりました。

 

井上有一は、何回企画してもおもしろい。本質があるからなのですが、どこからひっぱり出しても、人の心に痛いものを残していく。こんな人がいたんですね。
おもしろいと言いましたが、その中には、いやなものがないんです。

井上有一が戦争中、国民学校の代用教員をやっていた頃、生徒の一人にいかりや長介がいた。後にテレビで長介がよく人をなぐる姿を、自分がモデルだったと認めて、テレビを恥ずかしがって見なかったと聞いたことがあります。井上有一は、長介にクラスの演劇会の監督をさせていたんですね。どうもいかりや長介を認めていたんだろうなと思います。
それが世に出てくる由です。このことも井上有一にとってはおもしろいことだし、自分には大切なことだと思った。
「くびがもげました もげたらもげたでいいじゃないか」と書いたものがある。文字を書いていて、筆の首がもげてしまって、大きな字でそのことを書いていったものなのです。見た時おもしろいと思ったのに、手を出そうとしてやめてしまった自分がいた。その後欲しくなったらもう無いという。何枚も残していったと言うのに無いのですね。

今回、数も少なくて「うつわ菜の花」での展示に変わったのでごめんなさい。
でもじっくり見て下さい。そして手に入れてください。後から欲しくなっても、もう無いということもあるかもしれませんよ。

2 019年5月25日 店主 たかはしたいいち。

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28. 5月 2019 by STAFF
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安藤雅信の造形

2019年6月8日.土― 6月16日.日
作家在廊日 8日/定休日 12日
OPEN 11:00―18:00
● 会場は、うつわ・菜の花に変更になりました。
<同時開催 井上有一の書>

安藤雅信さんとつきあって長くなりましたが、その間に彼は確実に仕事を一つ一つ形にしていった。
日本の茶の湯をやっていて、良い茶室が百草の奥にあり、彼が作ったように思って見ていた。
その後台湾茶というか、中国茶に本格的に取り組んで、小慢さん、李曙韻さんらと組んで茶器をつくるだ
けでなく、茶人として存在している。

そして今年は、李曙韻さんを呼んで百草でお茶事をなさっていた。
今回うつわ菜の花では安藤雅信さんの作る初めての造形がやって来る。
どんなことに挑んでいるのか、どんなものをつくるのか、機能的ではない、造形がどう生きてくるのか、
そこをじっくり見たいものである。
造形だけでなくうつわも送られてくるので、それも楽しみにしていただきたい。
2019年5月25日 店主 たかはしたいいち。


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28. 5月 2019 by STAFF
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スナ・フジタの世界

2019年5月25日. 土― 6月2日.日
定休日29日 OPEN11:00 ― 18:00
作家在廊日 25日(土)

初日の朝にご来場頂きましたお客さまの人数により、混乱を避けるため整理
券の発行や、お買い上げ作品の点数制限をさせていただく場合がございます。
どうぞご了承ください。

「スナ・フジタ」は、藤田匠平さんと山野千里さん夫妻による陶芸制作
ユニットです。
15年前に「川口淳と京都市芸大で学んだ学生たち展」に山野千里さんに
加わっていただいて以来、暮らしの道具店で「フジタチサト」として人気
を博してきました。今回うつわ菜の花で、「スナ・フジタ」展としては初めて
の開催です。
始められた時から、やりたい事もあまり変わっていないし、目的は
はっきりしていたそうです。「買ってくださった方、それぞれの生活空間
で楽しんでもらえたらいいな。」と。
日々、お互い「こうしたらどうだろうか?」と意見を言い合って、こつ
こつと積み重ねて来られての今です。
当初は手分けをしていて、ろくろは匠平さん、絵付けは千里さんで
スタート。匠平さんの絵付けの割合も徐々に増え、三歳の子供が居る今
は、4割ほどが匠平さんの絵付けだといいます。
木に登ってみる男の子。木の実や鳥たち。
そこへリスが上がって来たり…。
一方、海の中で、タコ、魚、人間が昆布の間で泳いでいたり…。
それがおもしろい。ほっとする。
動物、植物、人が一つの器の中で一緒に居る世界。
「定番から新作まで、できるだけ、いろんな種類を持って来たい」と言って
くれています。
おもしろそうですね。スナ・フジタの世界があるのです。
2019年5月1日 うつわ菜の花 たかはしたいいち

スナ・フジタ(藤田匠平+山野千里)
2003年 京都市立芸術大学出身の藤田匠平(‘68-)と山野千里
(‘77-)による作陶ユニット「フジタチサト」として活動を開始。
京都を拠点に各地で発表。
2011年 瀬戸内海の島に移住。そこで制作しながら各地で発
表を続ける。
2014年「 スナ・フジタ」に改名。
現在 京都に居を移し、制作。

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08. 5月 2019 by STAFF
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・川添微のエメラルド ・三浦世津子のガラス

2019年 4月27日.土―5月5日.日祝
定休日 1日.水 OPEN 11:00―18:00
作家在廊日 川添微さんは全日在廊、三浦世津子さんは 27日(土)

・お話し会を開催します
4月27日(土) 17時より うつわ菜の花にて
川添微さん、三浦世津子さん、店主 髙橋台一
ゲスト/ギャラリーen、蓮井将宏さん

人と人との出会いは本当に不思議。
どこかで誰かが仕組んでいるのかわかりませんが、必ずおこります。
人は出会うようになっているのです。そんなことをこの二人に感じます。
ガラスと宝石エメラルドの二人展

二人の出会いを勧めてくださったのは、高松のギャラリーenの蓮井さん。
微さんの文章によれば「私のジュエリーをガラスの上にのせた瞬間に恋に落ちました。
いつものエメラルドの原石の、これでもか!というような力強い表情が、愛のあるものに抱かれた時に誰もが見せる表情に変わったのです。」
一方、もともと鉱物、金銀宝石好きでもある世津子さんにとっても、ずっと心に引っかかっていたエメラルドジュエリーで、坑道で採掘した原石そのままをジュエリーに仕上げるダイナミックな仕事は憧れだったそうです。
そしてその二人が、いつか二人展が出来たら--と、電話で話している時、ちょうど世津子さんは「小川待子展」を見に小田原うつわ菜の花へ向かっているところだったというのです。
それから私と会って、今回の二人展が実現することになりました。
私は、世津子さんとは23年ぶりでしたが、彼女は昔と変わらず、ガラスの持っている凛としたものを失うことなく、仕事をされていました。ずれることなく作品ひとつひとつがキンと立っているのです。ずっと気になっていたけれど企画することがないままで来たのですが、こんな形で企画できて、私もとても嬉しく思っています。
2019年4月8日 うつわ菜の花 たかはしたいいち

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16. 4月 2019 by STAFF
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